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弔辞(ちょうじ)とは?書き方や読み方、マナーを解説【動画あり】

故人と親しかった場合、弔辞(ちょうじ)を頼まれることがあるかもしれません。
故人に対して、これまでの感謝の気持ちや悼む気持ち、お別れの言葉などをしたため、心に残る弔辞を書きましょう。

弔辞には、書き方や読み方などのマナーが存在します。
故人へ思いを伝える場で、マナー違反をしてしまわないよう、事前に注意しておきたいポイントを確認しておくと安心です。

本記事では、弔辞に関わる書き方や読み方、マナーなどについてご紹介します。
弔辞の代表者になった方は、ぜひ参考にしてみてください。

弔辞(ちょうじ)とは

弔辞は、葬儀の際に故人に向けて贈られるメッセージです。
葬儀のなかでは、「惜別の辞」あるいは「お別れの手紙」と称されている場合もあります。
故人を弔うために、弔意を込めてお別れの言葉を贈ります。

おもに、葬儀や告別式のなかで読まれます。
弔辞を読む代表者は、故人と親しかったひとたちのなかから1〜2人ほど選ばれます。

代表者が参列者の前に出て、故人の遺影がある祭壇に向かい、あらかじめ用意しておいた原稿を両手でしっかりと持って読み上げるのが一般的です。
葬儀や告別式の規模によっては、代表者がさらに増える場合も見られています。

基本的には葬儀や告別式のなかに組み込まれることがほとんどですが、通夜に弔辞を読むケースもあります。
また、弔辞は宗教を問わないため、無宗教葬や社葬といったシーンでも読まれています。

一方で、家族葬のような先述した葬儀よりも規模が小さい場面では、弔辞が読まれない場合が多いとされています。

弔辞のマナーや読み方

葬儀や告別式、通夜は厳粛な雰囲気のなかで執り行われます。
そのため、その場にそぐわない態度や対応をしてはけません。

まずは、読む際の一般的な流れを確認しましょう。

弔辞の代表者は、読むタイミングで名前を呼ばれます。
名前を呼ばれたら、祭壇の前へと出て、参列者と故人に対してそれぞれ一礼します。

そのあと、弔辞の原稿を持って読み上げていきます。
読み終わったら原稿しまい、焼香台あるいは弔辞台にお供えます。
ここまで済んだら、故人に再び一礼をして自分の席へ戻りましょう。

なお、焼香台や弔辞台などにお供えした弔辞は、葬儀のあとでご遺族のもとに渡ります。
自分だけのものではないため、丁寧に作成しましょう。

弔辞を頼まれたら基本的に引き受けるのがマナー

弔辞の代表者を任される場合、葬儀の規模を考えると必然的に多くの人の前に立つことになります。
原稿の作成や人前で話すのが得意ではない方だと、断りたくなるかもしれません。

しかし、弔辞の代表者を頼まれた際は、引き受けるのが基本的なマナーです。

弔辞を頼まれるのは基本的に故人と親しい人ですが、場合によってそこまでのお付き合いがないのに依頼されることもあるかもしれません。
このようなケースでは、やむを得ずにお断りする場合もあります。

弔辞を読み上げる際のマナー

弔辞を読み上げる際の流れは前述のとおりですが、加えて覚えておくべきマナーがあります。
マナーを踏まえておかないと、参列者や故人、弔辞を任せてくれた方にも失礼してしまいます。

読み上げる際に気をつけたい基本的なマナーは、以下の3つです。

1.弔辞は故人に向けるものの、その場にいる全員に聞こえるように読む

2.キリスト教の祭壇で弔辞を読み上げる場合は、個人ではなく参列者に向かって読み上げる

3.弔辞を焼香台や弔辞台にお供えする際は、両手でしっかりと弔辞を持つ

弔辞を読む際の立ち位置や、弔辞をお供えする箇所といった細かい決め事は、葬儀場によって違います。
式が始まる前に、あらかじめ葬儀場のスタッフに伺っておきましょう。

打ち合わせのために、代表者はほかの参列者よりも一足早く現地に着いておくことをおすすめします。

弔辞の書き方

弔辞は厳粛な雰囲気のなかで読まれるため、その場に相応しい内容で原稿を作成する必要があります。
また、読み上げたあとは焼香台や弔辞台などにお供えするため、正しい形式を守りましょう。

弔辞に使用する紙は、基本的に巻紙あるいは奉書紙です。
書くものは毛筆で、自筆で縦書きにて作成していきます。

しかし、時代の変化によって筆ペンやサインペンを用いて書かれている弔辞も見られています。
また、自筆ではなくパソコンで作成される方もいらっしゃいます。
毛筆あるいは筆ペンを用いる際は、薄墨を使います。

原稿の内容は、900〜1,200文字を目安にしましょう。
これくらいの文量で大体3〜4分程度の長さになります。

弔辞は、文末に読み上げる日付と自分の名前を書きます。

弔辞に相応しくない忌み言葉は絶対に使用しない

日本には、忌み言葉があります。
忌み言葉は不幸を連想させるため、厳粛な場では絶対に使用してはいけません。

弔辞だけでなく、結婚式などにも避けるべき忌み言葉があります。
今回は、弔辞で使用を避けるべき忌み言葉をご紹介します。

基本的に、死や不吉、不運を連想させる言葉はしてはいけません。

死ぬ

迷う

浮かばれない

苦しむ

切る

離れる

生きているとき

4(死)

9(苦)

こういった言葉は、以下のように変えて直接的な表現にならないようにしましょう。

お亡くなりになった

他界された

逝去

ご生前

お元気なころ

また、同じ言葉を繰り返す重ね言葉も忌み言葉とされています。
これは、同じ言葉を繰り返すことで不幸の連鎖を連想させてしまうためです。

たびたび

しばしば

くれぐれも

またまた

わざわざ

重ね重ね

続いて

再三

重ね言葉は気をつけていないと使用して言葉が多いので、弔辞を作成する際は、十分に注意しましょう。
なお、弔辞のなかだけでなく、葬儀や告別式、通夜の参列者との会話のなかで口に出してしまわないように注意が必要です。

弔辞の包み方・畳み方

読み終わった弔辞は、丁寧に畳んでから焼香台や弔辞台にお供えします。
巻紙で弔辞を作成した場合は、後ろ側から畳みましょう。
読み上げながら畳んでいけるため、その後の流れがスムーズになります。

奉書の場合は、まず縦に2つ折ります。
そのあと、さらに3つに折り、最後にまた2つに折ります。
奉書紙で包むのであれば、まず奉書紙の中心に畳んだ弔辞を起き、右そして左の順番で折ります。
そのあと、天地を裏側に折り、表の面の部分に弔辞と記して完了です。

弔辞の例文

弔辞の代表者と故人との関係性は、その場によって大きく異なるでしょう。
弔辞の内容は、基本的に以下のようなエピソードを取り入れながら故人に語りかけるような感じで作成するのがベストです。

● 感銘を受けたエピソードや尊敬すべき点

● 故人との間で経験した印象深い思い出

● 故人が生前気付き上げた素晴らしい功績や記録

厳粛な雰囲気ではあるものの、弔辞はあくまでも故人に対して贈るお別れの言葉です。
そのため、言葉遣いは自然な感じのほうが故人を弔うメッセージとして相応しいでしょう。

上記を踏まえながら、弔辞の例文をご紹介します。

1.自分と故人との関係性

基本的に、弔辞は故人へ向けて話しかけるものです。
そのため、自分と故人との関係性について、わざわざ改めて深く紹介する必要はありません。

「入社して8年、まだお互いに随分と若かったときに、同じ部署に所属したのが貴方との出会いでした。当時から隣同士の机でしたね」

読み上げる際に、司会者が関係性を紹介してくれる場合もあります。
改めて参列者の方に関係性を紹介したい際は、全体にわかりやすいような表現を使用しましょう。

2.自分視点における故人の人となり

故人と過ごした時間のなかで印象深いエピソードなど、故人の人となりがわかる話を取り入れましょう。
その場に同席された参列者がわかるように、エピソードは具体的に表現するのがポイントです。

「部署移動をしてからの最初の1年間は本当に苦労しましたね。貴方が初めてわたしを食事に誘ってくれた日のことは忘れません。わたしが大きなミスをしてしまい落ち込んでいたところ、貴方が声をかけてくれましたね。それからというもの、よく食事に行ったり、遊びに行ったりしました。貴方は昔から、優しくて懐の広い人でした」

印象深いエピソードだけでなく、故人が築いた功績や記録を挙げて紹介するのもよいでしょう。

3.弔辞はご冥福を祈る言葉で締める

自分と故人との関係性、印象深いエピソードや思い出を紹介したら、最後はご冥福を祈る言葉で閉めましょう。

「貴方の明るい笑顔と優しさは、出会った当時から今もずっと変わりません。それはこの場に来てくれたわたしたちの部下も感じていることでしょう。彼ら、そしてわたしの胸のなかに、貴方と過ごした時間のなかで得られた多くのものを大切にしまっておきます。(故人の名前)、本当に今までありがとう。ご冥福を心からお祈りします」

なお、ご冥福を祈る言葉は仏教における表現であり、どの宗教でも通じるわけではありません。
無宗教葬の場合はともかく、仏教のなかでも浄土真宗やキリスト教、神道の葬儀の場では以下のような表現を使用しましょう。

● 浄土真宗:お悔やみ申し上げます

● キリスト教:安らかな眠りをお祈りいたします

● 神道:御愁傷様でした

弔辞は故人に贈る大切なお別れのメッセージ

死は、誰にでも訪れるものです。
大切な存在との別れは、いつか必ずやってきます。

弔辞は、故人に向けて贈れる大切なお別れのメッセージだといえます。
しかし弔辞の経験がない方にとっては、弔辞を頼まれたことを重責に感じてしまう場合もあるかもしれません。
ですが、その弔辞はその方にしか行えないものです。

故人を偲び、自分だけの弔辞でしっかりとお別れを告げましょう。

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この記事を書いた人

小林 栄樹(事業本部長)

資格
・厚生労働省認定 葬祭ディレクター1級
・グリーフケアアドバイザー2級

神奈川県に生まれ、愛川町半原の自然豊かな町で育ちました。
営業職を経験後、葬儀業界に身を投じて20年以上の大ベテランです。
納棺師を運営する会社で「現場~マネージャー」の経験を経て葬儀社に転職しました。その後、老舗・中堅葬儀社など様々な現場責任者の経験を積み、現在のアイセ・メモリアル神奈川にて主に運営・管理者として精進しております。
趣味はサウナ・ゴルフ・妻とグルメドライブで、家族を一番大切にしています。
座右銘は「我即宇宙・我以外皆我師」です。

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